ポンププランジャーおよびシールの交換

Topic LCI-USG-0228, 最終更新日 04/30/2025

プライマリーポンプおよびアキュムレーターポンプのプランジャーとシールは、システムパフォーマンスの信頼性を確保するために定期的に交換する、またはシールやプランジャーの摩耗または損傷に関連する問題（リークテスト不合格、圧力が不安定、保持時間の変動など）が発生した場合に交換する必要があります。

この手順を使用して、プライマリーポンプとアキュムレーターポンプ両方のプランジャーとシールを交換します。

警告: 特に、危険物質を取り扱う場合は、常に優良試験所基準 (GLP) を守ってください。使用する溶媒については、安全データシートを参照してください。さらに、危険物質の適切な使用や取り扱いに関して、所属する組織の安全担当者に相談してください。

警告: 目の怪我を防ぐために、この手順を実行するときには必ず保護メガネを着用してください。

注: システムコンポーネントの汚染を避けるため、この手順を実行する際は、清浄で耐薬品性のあるパウダーフリーの手袋を必ず着用してください。

必要なツールおよび材料

耐薬品性のパウダーフリー手袋
目の保護具
1/4 インチのスパナ
5/16 インチのスパナ
T27 TORX ドライバー
プランジャー取り外しツール
シール取り外しツール
圧縮空気
デンタルピックなどの鋭いツール
先の尖ったプライヤー
フッ素重合体 O リング
プランジャーシールおよびプランジャーシールスペーサー
メタノール
ポンプヘッド（交換する場合）
シール洗浄ハウジング（交換する場合）
シール洗浄シール
交換用プランジャー
プライマリーポンプヘッドリビルドキット
アキュムレーターポンプヘッドリビルドキット

ポンププランジャーとシールを交換するには：

使用している移動相と混和性のある無害な溶媒でポンプをフラッシュ洗浄します。
システムの電源を切ります。システムの電源切断を参照してください。
シール洗浄チューブを先の尖ったプライヤーを使用してポンプヘッドのできるだけ近くで掴み、わずかに引いて接続を外します。シール洗浄チューブを伸ばさないでください。

図 1: シール洗浄チューブ

アキュムレーターレーターポンプシール洗浄チューブ

プライマリーポンプシール洗浄チューブ
プライマリーポンプのみの場合：
1. PEEK インレットフィルターフィッティングの PEEK インレットフィルターナットを緩めます。ナットをフィッティングから取り外さないでください。
  
  図 2: PEEK インレットフィルターフィッティング（プライマリーチェックバルブ）の PEEK インレットフィルターナットを緩める
  
  PEEK インレットフィルターフィッティング
  
  PEEK インレットフィルターナット
2. PEEK インレットフィルターフィッティングと PEEK インレットフィルターナットを緩めて、プライマリーチェックバルブから取り外します。
アキュムレーターポンプのみの場合、5/16 インチのスパナを使用して、チェックバルブカートリッジを所定の位置に保持し、1/4 インチのスパナを使用してチェックバルブへのチューブ接続を外します。

図 3: アキュムレーターポンプチェックバルブチューブ接続部の位置

チェックバルブ

5/16 インチのスパナをここに合わせる

1/4 インチのスパナをここに合わせる
注: 電気コンポーネントおよび回路の損傷を防ぐため、モジュールの電源がオンになっている間は、電気アセンブリーの接続を外さないでください。電源を完全に遮断するには、電源スイッチを［オフ］にしてから、AC 電源からプラグを外します。アセンブリーを取り外す場合は、電源切断後 10 秒以上待機してください。
両方のポンプ（プライマリーおよびアキュムレーター）について続行：圧力トランスデューサーケーブルを、圧力トランスデューサーケーブル差し込み口から取り外します。

図 4: 圧力トランスデューサーケーブルコネクターと差し込み口

アキュムレーターレーターポンプ圧力トランスデューサーケーブル

プライマリーポンプ圧力トランスデューサーケーブル
1/4 インチのスパナを使用して、圧力トランスデューサーの下部にあるチューブ接続を外します。

図 5: 圧力トランスデューサーのチューブ接続

プライマリーポンプのチューブ接続

アキュムレーターポンプのチューブ接続
T27 TORX ドライバーを使用して 2 本のヘッドボルトをそれぞれ 1/2 回転緩めます。

注: アセンブリー全体がアクチュエーターから取り外されるまで、ヘッドボルトを取り外さないでください。

図 6: ポンプヘッドのボルト

プライマリーポンプヘッドのボルト

アキュムレーターポンプヘッドのボルト
T27 TORX ドライバーを使用して、2 本のサポートプレートボルトを取り外します。ポンプヘッドアセンブリーを回転させたりねじったりせず、ポンプヘッドをゆっくりとまっすぐに引き出します。

図 7: サポートプレートボルト

プライマリーポンプのサポートプレートボルト

アキュムレーターポンプのサポートプレートボルト

図 8: ポンプヘッドとサポートプレートをアクチュエーターハウジングから取り外す

サポートプレート

ポンプヘッド

プランジャー

注意: サファイヤピストンシャフトを曲げたりねじったりすると、砕けることや裂けることがあります。
プランジャー取り外しツールのくぼんでいる側を見つけます。

図 9: プランジャー取り外しツールのくぼんでいる側

プランジャー取り外しツールのくぼんでいる側
プランジャーツールのくぼんでいる側をカラーの中心に置き、内側のリリースカラーまで押してから、プランジャーを取り外します。

警告: プランジャーを取り外す前に、プランジャーに損傷/ひび割れがないか点検します。損傷している場合は、手袋とペーパータオルを使用して、プランジャーのサファイア部分を掴みます。注意深く取り外し、適切に廃棄します。

図 10: リリースカラーでのプランジャー取り外しツール

スプリング式リリースカラー

プランジャー

プランジャー取り外しツール
T27 TORX ドライバーを使用して、ヘッドボルトを完全に緩めて、サポートプレートからポンプヘッドを取り外します。

図 11: ヘッドボルトの位置

ヘッドボルト

サポートプレート
サポートプレートからポンプヘッドを持ち上げます。

図 12: ポンプヘッドをサポートプレートから持ち上げる

ポンプヘッド

シール洗浄ハウジング

サポートプレート
サポートプレートからシール洗浄ハウジングを持ち上げます。

図 13: シール洗浄ハウジングをサポートプレートから持ち上げる

シール洗浄ハウジング

サポートプレート
古いシール洗浄シールをシール洗浄ハウジングから取り外し、廃棄します。

図 14: シール洗浄シール

シール洗浄シール

シール洗浄ハウジング
注: シール取り外しツールのねじ山の付いた先をプランジャーシールにねじ込むときは、金属表面に傷をつけないように注意します。
表面を傷つけないよう注意しながら、シール取り外しツールのねじ山の付いた端をシール洗浄ハウジングの反対側のプランジャーシールにねじ込んでから、プランジャーシールおよびバックアップリングを慎重に引き抜きます。

図 15: シール洗浄ハウジング内のプランジャーシールの位置

プランジャーシールおよびバックアップリング

シール ID
歯科用ピックまたは先の尖った工具を使用して、O リングを取り外します。

注: 先の尖った工具を使用して O リングを取り外すときは、金属表面を損傷しないように注意します。

図 16: ポンプヘッド内の O リングの場所

O リング
シール洗浄ハウジングの表面およびポンプヘッドの表面を調べて、どちらにも傷や粒子がないことを確認します。
O リング押さえにメタノールを塗布して、手袋をした親指で O リングを O リング押さえに押し込みます。

図 17: O リング押さえに押し込まれた O リング

O リング

ポンプヘッド
新しいプランジャーシールに缶入りの圧縮空気を吹き付けて、微粒子を取り除きます。

重要: 新しいプランジャーシールが微粒子、オイル、または水で汚染されるのを防ぐため、フィルター処理されていない圧縮空気を、シールに吹き付けないでください。
高圧シール押さえにメタノールを塗布し、手袋をした親指の腹側でスペーサーをシール洗浄ハウジングにそっと押し込みます。

図 18: プランジャーシールスペーサーの取り付け

プランジャーシールスペーサー

シール洗浄ハウジング
高圧シール押さえにメタノールを塗布し、手袋をした親指の腹側でプランジャーシールをシール洗浄ハウジングにそっと押し込みます。

図 19: プランジャーシールの取り付け

プランジャーシール

プランジャーシールスペーサー

シール洗浄ハウジング
シール洗浄ハウジングの側面にあるポートがポンプヘッドの側面にある貫通穴に合うように向きを合わせてから、ポンプヘッド取り付けねじに合わせます。

図 20: シール洗浄ハウジングをポンプヘッドに取り付ける

立ち上がり面

シール洗浄ハウジング

ポンプヘッド

貫通穴

シール洗浄ポート
シール洗浄シールに缶入りの圧縮空気を吹き付けて、微粒子を取り除きます。

重要: 新しいシール洗浄シールが微粒子、オイル、または水で汚染されるのを防ぐため、フィルター処理されていない圧縮空気を、シールに吹き付けないでください。
新しいシール洗浄シールにメタノールを塗布し、手袋をした親指の腹側でシール洗浄ハウジングに置きます。

図 21: シール洗浄シールをシール洗浄ハウジングに取り付ける

シール洗浄シール

シール洗浄ハウジング
サポートプレートを、プレートの丸い側が確実にヘッドの下側を向くように、ポンプヘッドの上に置きます。

図 22: サポートプレートをポンプヘッドに取り付ける

サポートプレートの丸い側

ポンプヘッドの底面
アセンブリーを一緒に保持しながら、T27 TORX ドライバーを使用して 2 本のヘッドボルトが底に届くまで締め付けてから、ねじを 1/8 回転戻します。

図 23: ヘッドボルトの位置

ヘッドボルト

サポートプレート

推奨事項: プランジャーシールを交換する際は必ずプランジャーを交換します。
ポンプヘッドアセンブリーをひっくり返し、シールにメタノールを塗布します。

図 24: ポンプヘッドシール

ポンプヘッドシール
ステンレススチール製シャフトがサポートプレートの底に届くまで、プランジャーシャフトをポンプヘッドに慎重に挿入します。

必要条件: シャフトがサポートプレートと接触しないことを確認します。

図 25: ポンプヘッドにプランジャーシャフトを差し込む

プランジャーシャフト

サポートプレート
注: プランジャーの損傷を避けるため、メカニズムの上に配置する際には、アクチュエーターハウジングに対してポンプヘッドアセンブリーが傾いていないことを確認します。
ヘッドが傾かないように注意しながら、ヘッドアセンブリーとプランジャーをアクチュエーターハウジングにスライドさせます。

図 26: ポンプヘッドの付いたサポートプレート、プランジャーをアクチュエーターハウジングに取り付ける

サポートプレート

ポンプヘッド

プランジャー
注: サポートプレートが均一に締め付けられていることを保証するため、サポートプレートのねじを締める際は、均一に締まるように 1/4 回転ずつ交互に締め付けます。
ポンプヘッドアセンブリーをアクチュエーターハウジングに保持した状態で、T27 TORX ドライバーを使用してサポートプレートボルトをしっかり締め付けます。

図 27: サポートプレートボルト

プライマリーポンプのサポートプレートボルト

アキュムレーターポンプのサポートプレートボルト
T27 TORX ドライバーを使用してヘッドボルトを交互に締め、均一に締め付けます。

図 28: ポンプヘッドのボルト

プライマリーポンプヘッドのボルト

アキュムレーターポンプヘッドのボルト
圧力トランスデューサーケーブルコネクターをモジュールの前面の差し込み口に接続します。

図 29: 圧力トランスデューサーケーブルコネクターと差し込み口

アキュムレーターレーターポンプ圧力トランスデューサーケーブル

プライマリーポンプ圧力トランスデューサーケーブル
プライマリーポンプのみの場合、PEEK インレットフィルターフィッティングと PEEK インレットフィルターナットをプライマリーチェックバルブにねじ込んで締め付けます。

図 30: PEEK インレットフィルターフィッティングの PEEK インレットフィルターナットを締め付ける（プライマリーチェックバルブ）

PEEK インレットフィルターフィッティング

PEEK インレットフィルターナット
アキュムレーターのみの場合、5/16 インチのスパナを使用して、チェックバルブカートリッジを所定の位置に保持し、1/4 インチのスパナを使用してチェックバルブへのチューブ接続を再接続します。

図 31: チェックバルブチューブ接続部の位置

チェックバルブ

5/16 インチのスパナをここに合わせる

1/4 インチのスパナをここに合わせる
両方のポンプ（プライマリーおよびアキュムレーター）について続行：アウトレットチューブのフィッティングをトランスデューサーに再度取り付け、手で可能な限り締め付けてから、1/4 インチのスパナを使用して、既存のフィッティングの場合はさらに 1/6 回転、新しいフィッティングの場合はさらに 3/4 回転締め付けます。

図 32: 圧力トランスデューサーのチューブ接続
シール洗浄ハウジングのバーブドフィッティングにシール洗浄チューブを再度取り付けます。

図 33: シール洗浄チューブ

アキュムレーターレーターポンプシール洗浄チューブ

プライマリーポンプシール洗浄チューブ
システムの電源を入れます。システムの電源投入を参照してください。
タッチスクリーンで正常性 > トラブルシューティングをタップし、ポンプアイコンをタップしてから、システムリークテストをタップします。

ヒント: リークテスト結果が不合格の場合は、シールに与圧して正しく定着するようにします。これを行うには、ポンプを 58,605 kPa (586 bar、8500 psi) で 30 分間作動させるか、満足のいく結果が得られるまでリークテストを実行します。
残りの画面の指示に従って、システムリークテストを実行します。